マルチチャンネルアンプ機器の中で、私が気になる製品を紹介します。
本格的なアンプを考える場合、セパレートか否かが第一の検討事項となります。
操作性や手軽さを考えると一体型のプリメインアンプが有利ですが、画質や音質を考えるとセパレートが有利なのです。
プリアンプとパワーアンプでは、扱っている信号の強さ(電圧や電流の強さ)が違うので、一体型としてしまうと信号が干渉しやすくなります。
とくにパワーが大きくチャンネルが増えると、その影響も大きくなってしまうのです。
そこで、本格的なマルチチャンネルアンプを考える場合には、セパレートアンプを選ぶことがお勧めなのです。
プリアンプ選びのポイントは、映像面ではHDMI端子が3D映像とオーディオリターンチャンネル(ARC)に対応していることです。
音声については、最新のサラウンド形式に対応している必要があります。
7.1chのドルビーTrueHDやDTS-HDやMasterAudio、さらに音の高さを再現できる最新サラウンドモードのDTS Neo:Xに対応していることも重要です。
パワーアンプでは、アナログアンプであることが大切です。
デジタルアンプは効率が高い反面、デジタル歪みの抑え込みが難しくなります。
またスピーカーを駆動するには、デジタルアンプよりアナログアンプの方が有利な点が多いのです。
そこでお勧めの機器は オンキョーのPR−SC5501 PA−MC5501 です。
PR−SC5501のオーディオ部分については定評のあるメーカーで、さらに最新サラウンドやビデオ関係も充実している点が大きなポイントです。
HDMI端子は3D映像とオーディオリターンチャンネル(ARC)に対応、さらに4Kビデオアップコンバージョン機能を搭載しています。
もちろんドルビーTrueHDやDTS-HD MasterAudioなど最新の音声フォーマットに対応しています。
デジタル処理についても定評がある回路を搭載、高級アンプにふさわしい内容となっています。
PA−MC5501のオーディオ部分の作りについても、プリメイン一体アンプとは一味違ったしっかりした作りとなります。
プリアンプとパワーアンプはXLRバランス接続も可能で、分離したことによる信号伝送のロスを最小限に抑えられます。
パワーアンプ部分の電源には大容量トロイダルトランスを採用、放熱性や制振性を向上する塗装されたヒートシンクも特徴です。
端子のほとんどに金メッキを施し、伝送ロスを最小限に抑えています。
オンキョーのPR−SC5501とPA−MC5501は、デジタル信号を扱うプリ部分と信号を増幅するパワー部分をしっかり作り分けているところがポイントです。
高いデジタル処理能力を持つプリアンプは、映像と音声の両面でレベルの高いパーツを多用しています。
パワーアンプが別体となったことで、パワーアンプはすっきりまとまっています。
プリ部とパワー部が別々なので、使い方やアップグレードなどの自由度が高い点も評価できるポイントといえます。
技術進化が早いプリアンプだけを将来買い変えれば、無駄なくハイレベルのホームシアターお楽しみ続けることができるのです。
オンキョー PR−SC5501 | |
特徴 3D映像伝送やARC、PCネットワークやiPod対応など先進機能を凝縮 回路技術の追求と音質に悪影響を及ぼす振動を徹底して排除するために、より剛性を高めた筐体構造を採用 先進のリスニングモード「DTS Neo:X^(TM)」対応 4K(3840×2160ピクセル)信号へのアップコンバージョン機能を装備 シアターの世界的品質基準「THX Ultra2 Plus」認定 音質面で信頼性の高いTI社バーブラウン192kHz/32bit DACデバイス 高精度にサラウンド信号を処理する32bit DSPデバイス 音声信号経路の最短化や不必要な回路の休止により音の鮮度を損なわないPURE AUDIOモード 各回路間で生じるクロック信号の伝播時間差を回避する等長パターンによる回路設計 不要な振動の発生を抑えるためにパワートランスを筐体内のスチール製サブシャーシに固定 金メッキRCA端子(CDおよびPHONO端子は太いケーブルも接続できるために端子間ピッチを拡大) 制振性に優れたアルミ素材のフロントパネルやボリュームつまみ MP3など圧縮音楽ファイルをより高品位に再生するミュージックオプティマイザー MMカートリッジ対応PHONO端子 よりゆとりのある重低音再生を可能にした2系統サブウーファープリアウト端子(各系統ごとにレベルと距離を調整可能) 小音量再生時でも聴き取りやすいよう音量幅 を調整するレイトナイト機能(ドルビーデジタル、ドルビーデジタルプラス、ドルビーTrueHD時のみ) 小音量時にサラウンド効果を高める「Audyssey Dynamic EQ」 音声と映像のズレを補正するAVシンク機能 LFE chを持たないソースでもサブウーファーを効果的に動作させるダブルバス機能 サブウーファー非使用時などダウンミックス再生時の音質劣化を防ぐノンスケーリング・コンフィグレーション TV番組途中のCM放送時などに生じる音量差を瞬時に自動感知して音量調整する「Audyssey Dynamic Volume」「ドルビーボリューム」 接続したUSBメモリーの音楽ファイル再生に対応するUSB端子 |
オンキョー PA−MC5501 | |
特徴 WRAT、3段インバーテッドダーリントン回路など独自のオーディオ技術を結集 3段インバーテッドダーリントン回路を主軸にピュアオーディオで培った技術やノウハウを結集 制振性に優れたアルミフロントパネル 筐体底面での不要な振動の折り返しを低減するフルフラットシャーシ 制振性に優れたアルミ押し出し材による側板を採用、より剛性を高めた筐体構造 他社AV機器との電源連動を可能にする12Vトリガー端子 電源ケーブルの交換が可能なIEC規格ACインレット |
オンキョー PR−SC5501 PA−MC5501(仕様)へ
2012年11月29日作成