ディスプレイ関係の最新技術 2007年春まで

--最新技術の良いところ 悪いところ    やさしいホームシアターづくり--

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最新技術の良いところ 悪いところ    やさしいホームシアターづくり


ここでは、ディスプレイ関係で現在主流となっている最新技術を見ていきましょう。


フルスペック ハイビジョン
元々が本来のデジタルのハイビジョン放送を受信は出来るものの解像度を落として(ワイドXGA)表示していた機器をハイビジョン対応として発売していたことから、本来のハイビジョン放送をそのまま表示できる機器をフルスペックと表記するようになったものです。

つまり、過去に小さい文字で解像度を落としたことをカタログ表記し 誤魔化していた部分が、やっと本来の表示となったのに、新しい規格のように感じさせる現在のカタログ表記の仕方は、ある意味見事です。
しかし、従来のハイビジョン表記の機器を買った人は、だまされたという気分の人も多いのではないでしょうか。

さらに、カタログにある解像度比較の図を見ると、メーカーによっては2倍の解像度ではなく4倍の解像度の図で表記してある場合すらあるのです。
フルHD

真面目に表記しても 両者にはかなりの差がありますが、さらに細かさを強調するカタログにはちょっとびっくりです。


画像エンジン
(フルハイビジョンPEAKS、ブラビアエンジンプロ、アクオスエンジンなど)
画像エンジンは、映像信号をデジタルに変換し各種の処理を行うプロセッサー部と個々のディスプレイの特性に合わせた表示処理を行うドライバー部から構成されます。
画像処理は、映像の信号を画像パネルに適切に表示させる為に行う処理なので、新しいほどオリジナルに忠実な色となる傾向があるようです。
新しくなる毎に処理能力や処理の細かさが上昇しているので、パソコンの性能向上と同様に画像エンジン関係も性能の向上が著しいのです。

ただし、元々画像処理に関しては、1世代昔のものでも十分な綺麗さを確保していたので、画像エンジンの性能が向上しても、それほど劇的に画質が向上するわけではありません。
それよりも、プラズマパネルや液晶パネルに適した仕様の画像エンジンを採用することのほうが大切です。


倍速液晶
(モーションフロー、倍速フルHD、Wスピードなど)
動きのある映像で残像が気になりやすい液晶画面の欠点を克服する為、これまで毎秒60コマの映像で表示していたものを毎秒120コマで表示する機能のことです。

確かに、動きのある映像での残像を消すことには有効ですが、液晶パネルの残像が消える前に次の画像を表示することになるので色の濁りが発生する可能性が高くなります。
せっかく色が鮮やかという液晶の長所を減らしてまで、プラズマには及ばないレベルの動画性能を得ようとしている点が中途半端にも思えるのです。

さらに、画像処理に時間が掛かる為に、音声と映像の間に時間差が生じることも問題になります。
動きの多い映像は音声とタイミングが合うことも重要になるのに、それがずれてしまうことは大きな問題です。
アンプを使ったサラウンドを楽しむ場合には、音のズレを調整できる製品を選ぶことが必要になります。

コンパクトなプロジェクター用の液晶パネルは残像時間が気にならないほど反応が速くなっています。
このコンパクト液晶の反応の速さを大きな液晶でも実現できるまでの 繋ぎ的な技術に見えるので、私個人的にはちょっと否定的な技術と思えるのです。

                                                     2007年9月15日作成

    

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