サラウンド関係の最新技術 2008年春

--最新技術の良いところ 悪いところ    やさしいホームシアターづくり--

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最新技術の良いところ 悪いところ    やさしいホームシアターづくり


ここでは、サラウンド方式に関する最新技術を見ていきましょう。
サラウンド方式の場合、新しい技術はデータ圧縮の方法やチャンネル数に関するものが多くなります。
また、規格が普及するのに時間がかかるため、新しい記録装置が生まれた時に、同時に新しいサラウンド規格が出来ることが多いようです。


ドルビーTrueHD
次世代光ディスクメディア(ブルーレイ)のために開発されたロスレス(可逆型)音声技術で、スタジオマスターの高品質な音声データをビット単位の精度まで完全に再現します。
96 kHz・24 bitで最大8チャンネル(ブルーレイディスクの規格上8チャンネルに制限)、192kHz・24bitで最大6チャンネルの音声を記録可能です。
最大18 Mbpsのデータ転送レートで高音質を確保しています。
ドルビーデジタルまたはドルビーTrueHDで記録された異なるコンテンツ間の音量レベルを同一に維持する ダイアログノーマライゼーション機能があります。
深夜などの低いボリュームレベルでの視聴時、ダイナミックレンジコントロール(Nightモード)でオーディオトラックの微細なディテールを失うことなしにピーク音量を抑えることが可能です。
ブルーレイディスク規格でのオプション音声方式として採用されています。


ドルビーデジタルプラス
HDクオリティのデジタルTV放送や光ディスクメディア向けに開発された次世代音声技術で、HD映像エンタテインメントに求められる高音質なサラウンド音声を、限られたデータ帯域を使って提供可能な高い効率性と柔軟さを兼ね備えています。
ドルビーデジタルの拡張・改良版で、現行のドルビーデジタル対応機器とも完全な互換性を保っています。
最大7.1チャンネルの各チャンネルが完全に独立したマルチチャンネルサラウンドサウンドです。
最大6 Mbpsのデータ転送レート(ブルーレイディスク規格では最大1.7 Mbps)です。
放送用途の低いデータ転送レート (5.1チャンネルオ音声で320 kbps以下)でも高音質を維持します。
インタラクティブミキシングおよびストリーミング機能をサポートしています。
ブルーレイディスク規格でのオプション音声方式として採用されています。


DTS-HD Master Audio(DTS−HD マスターオーディオ)
プロフェッショナルスタジオで作られるマスター音源を、その品質のまま、データの損失なしに再現できる技術です。
伝送する音声は可変データ転送レートで、Blu-ray discs フォーマットで最高24.5Mbpsです。
この高いデータ転送レートにより、96 KHz 24 ビットの7.1チャンネル音声がオリジナル音源のデータを欠損なく伝送することを可能にしています。
音楽や映画の音声の作り手であるアーティストの意図したとおりの音声が受け手に届くための方式であるといえます。


DTS-HD High Resolution Audio (DTS-HDハイレゾリューション・オーディオ)
最大 7.1 チャンネルまでの音声を、ほぼオリジナルと区別できないハイクォリティで伝送することが可能なフォーマットです。
固定データ転送方式で、DVDに比べてかなり高い転送レートを確保しています。
Blu-ray disc フォーマットで最高6.0Mbpsまでのレートが選択されます。


この4つの方式が、ブルーレイディスクに対応した新しいサラウンド方式です。

ドルビーデジタルプラスとDTS-HDハイレゾリューション・オーディオについては、従来のドルビーデジタルやDTSと基本的に同等で、チャンネル数を7.1ch対応に増やしたりする、使い勝手の向上が主なポイントといえます。
音質面の向上については、圧縮技術の向上分の音質向上は見込めるものの、大幅な音質の向上は期待できません。

新しいサラウンド方式の目玉は、ドルビーTrueHDとDTS−HD マスターオーディオです。
従来のDVDオーディオに匹敵する高音質と8ch(7.1ch)を両立している点が最大のポイントなのです。
これだけの音質があれば、高級なサラウンドアンプやスピーカーの真価を十分に引き出すことが出来るのです。

                                                     2008年7月5日作成

    

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