ディスプレイ関係の最新技術 2010年春

--最新技術の良いところ 悪いところ    やさしいホームシアターづくり--

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最新技術の良いところ 悪いところ    やさしいホームシアターづくり


ここでは、ディスプレイ関係の最新技術を見ていきましょう。


3D、立体映像
映画アバターで有名となった3D画像が、家庭でも楽しめるテレビ(ディスプレイ)のことです。
右目用と左目用、各々毎秒60コマの映像を写し、専用のメガネが連動して左右の目を切り替えることで、立体映像を実現します。

毎秒120コマを描くことになるので、残像が出来るだけ少ない画面が必要です。
また3Dメガネのシャッターを介して見ることになるので、画面が暗くなりがちです。
そこで、映像のクリアーさではプラズマテレビが有利ですが、画面の明るさでは液晶テレビが有利となります。

3D映像を楽しむためには、3D対応のブルーレイディスクプレーヤーやブルーレイディスクレコーダーと3D対応のテレビが必要です。
アンプを介して接続する場合は、アンプもHDMI Ver1.4に対応している必要があります。
さらに同時に視聴する人数分の、使用するテレビ専用の3Dメガネも必要となります。

現時点では3D対応ソフトが少ないので、楽しめる映画も少ないという点にも注意が必要でしょう。
また必ずメガネをかけることになるので、違和感を感じやすいところもマイナスポイントとなります。
自由度の少なさが現在の3Dの限界かもしれません。


フルブラックパネル(プラズマ)
発光効率を約2倍に高めるとともに、予備放電レスでも発光を可能にしたプラズマパネルのことです。
プラズマ発光の、1 放電で紫外線を発生させる、2 紫外線で蛍光体が発光、3 発光の光をパネルの外に取り出す、という3つのステップで効率を向上し、高画質化と省電力化を実現しています。

フルブラックパネルは、元々3D表示に最適化するためのプラズマパネルの技術です。
パネルの発光効率や残像を減らすことで、3Dに最適化されるだけでなく、従来の2D画面でも高画質や省電力となっているところがポイントと言えます。


超解像技術
画素数がフルHD(1920×1080)に満たない地上デジタル放送やブルーレイディスク・DVDの映像を再構成して解像度の高い映像を作り出す技術です。
超解像技術は、オリジナルの入力映像を解析し、仮の高解像度の映像を創り、オリジナルの入力映像と比較して違いを検出、その差を反映して精密な補正を行ない、より精度の高い映像に近づけます。
オリジナルと比較して再補正するところが大きなポイントです。

昔購入したDVDや解像度の低いBD、レンタルDVDなどより高い解像度で活用することが出来るので、かなり有効な技術といえるでしょう。
とはいえ本当のフルHDと比べると、画像の面で劣ってしまうのは仕方ありません。
さらに音声にも限界があるので、これから新たにソフトを購入する場合はDVDよりもBDが有利です。


クアトロン
カラーテレビ誕生以来、カラー表示は赤・緑・青の3原色の組み合わせで表現していました。
3つのカラーや諧調表現が完璧ならば、原理的には3原色で全ての色を作り出すことが可能です。
しかし3つの色が完璧ではないので、クアトロンはより豊富な色を出す為に黄色を加えた4原色で表示する技術です。
黄色を加えた4原色パネルとテレビ回路技術の組み合わせにより、より豊かな色を実現します。

クアトロンは黄色を追加しているので、黄色から緑色にかけての色の表現力が上昇しています。
しかし赤や紫系の色は従来のままなので、色のバランスとしては微妙ともいえるのです。
3原色を超えたいなら、全体のバランスで緑と青の中間と赤と青の中間を加え、6原色が本来の姿なのかもしれません。
そうなるとヘキサトロンとでも呼ぶのかな?


HDMI Ver1.4a
HDMIのVer1.4は、新たに3840×2160、4096×2160の解像度のサポート、小さなMicro HDMIコネクタ(TypeD)の追加、また3D映像の伝送に対応するHDMIの規格です。
HDMIのVer1.4aはさらに、放送コンテンツの3Dフォーマット、3Dにトップアンドボトム(Top−Bottom)方式が追加されます。
ケーブル自体に構造上の変更はないので、Ver1.1対応のケーブルでもVer1.4aに対応できる場合があります。

HDMI Ver1.4aは、ホームシアターとしては3D映像に対応する点が最大のポイントです。
逆に3Dが必要なければ、Ver1.3aで十分なのです。

                                                     2010年7月5日作成

    

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