ワンセット5.1chサラウンドシステム

--やさしいホームシアターづくり--

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やさしいホームシアターづくり


ホームシアターの5.1chを楽しむ場合、アンプとスピーカーがセットになったワンセット5.1chサラウンドシステムを使用することが、本格的な5.1ch再生システムの中でも、最も手軽にシステムを組める方法でしょう。


5.1chサラウンドを再生するシステムは、センタースピーカーと左右のフロントスピーカーと左右のリアスピーカーおよびサブウーファーの6本のスピーカーとAVアンプで構成されるシステムです。

一般にサラウンドシステムの組み合わせで難しいのは、6本のスピーカーの音質のつながりやAVアンプとスピーカーの相性を合わせることです。
しかし、これがセットになっているワンセット5.1chサラウンドシステムを利用する場合は、この音のつながりや相性を考える必要が無いので、より手軽に適切な機器を選ぶことができるのです。


また、リアスピーカーの接続には、通常スピーカーケーブル(スピーカーコード)で接続する必要がありますが、無線で音声信号を送りケーブルを無くしたタイプもあります。
音声の質や音声信号の安定性を考えると、無線タイプには音切れなどの不安定要素がありますが、ケーブルが設置できない場合には便利な機能とも言えます。

しかし、無線での接続は安定性や音質の面で問題が生じやすいので、出来るだけスピーカーケーブルで直接接続するべきです。
無線での接続はどうしてもケーブルを設置できない場合のみに限定しましょう。


AVアンプでのチェックポイントは、ドルビーデジタル(AC−3)とdtsとAACの3つの方式に適応していることが大切です。
できれば最新のドルビーTrueHDとDTS−HD マスターオーディオに対応している製品の方が長く使えます。
サラウンドモードについては、メーカーごとに色々なバリエーションがあるようですが、あまり気にする必要は無いでしょう。

元々のソフトの音声に忠実なのはスタンダードモードで、他のバリエーションは音声を加工してしまうのです。
この加工が加わると質が下がったりバランスが崩れる傾向があります。
スピーカーの設置位置が大きくずれてしまう場合の補正の目的でのバリエーションの活用を除いては、スタンダードモードで一番楽しめるようなスピーカーの配置(セッティング)を行うことの方が、より重要なのです。

サラウンド再生用スピーカーの設置は下図の同心円状の配置が基本になります。

SP配置

ここで、一般の部屋に配置する場合、センターとフロントは正面1面に並び、リアが後1面に並ぶ形になるので、この円状の配置に出来るだけ近づけることがスピーカー配置のポイントになります。


スピーカーは壁掛けが出来るものも多いのですが、壁に掛ける場合は壁の強度が問題になります。
壁の中で、補強が入っている部分(壁を軽く叩いていくとコツコツと硬い音がする場所)を見つけて、その部分に壁掛け金物を取り付けることが大切なポイントです。

サラウンドシステムによっては、各スピーカーの音量や距離などを自動調整出来るものもあります。
この機能は手軽で便利なので、システムに付いている場合は活用しましょう。
しかし、基本はスピーカーの適切な配置です。
出来るだけスピーカーの配置を工夫して、ベストの設置を行ったうえで自動調整機能を使用しましょう。



ワンセット5.1chサラウンドシステムは、本格的なサラウンドを楽しむ為には一番手軽なシステムです。
機器を選ぶ点では手軽ですが、使いこなす為にはしっかりした設置や一工夫が必要です。
しかし、この使いこなしでサラウンドシステム機器の能力を十分発揮できるようになるのです。
色々な設置や機能を試して、自分の好みに合ったサラウンドシステムに作り上げましょう。

                                                     2009年2月13日更新

    

  音響の概要 ドルビーデジタルとdts

  フロントサラウンドシステムとステレオでの再生

  ワンセット5.1chサラウンドシステム

  AVアンプとスピーカーの組み合わせ

  ヘッドホンで楽しむサラウンド

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