各ディスプレイの特徴と機器選び

--やさしいホームシアターづくり--

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やさしいホームシアターづくり


まず、ディスプレイ(テレビ画面)選びのポイントを見て行きましょう。
ディスプレイには、液晶、プラズマ、ブラウン管の3種類があります。
現在では大画面のブラウン管は生産されていませんし、地上デジタル放送に直接対応した製品がほとんど無いので液晶ディスプレイとプラズマディスプレイから選ぶことになります。

まず、ディスプレイの大きさや映像の方式などを考えます。
画面の大きさとしては、部屋が4.5畳で37インチ、6畳で42インチ、8畳で50インチ程度の大きさが目安となります。
大きさは、実際にディスプレイを置くスペースを、きちんと計った上で選びましょう。
販売店のディスプレイは実際より小さく見えますから、入ると思っただけで買ってしまうと、最悪の場合 部屋に入らない事も考えられます。

デジタルハイビジョン放送を表示する規格には、横1,366画素・縦768画素のハイビジョンと横1,920画素・縦1,080画素のフルスペックハイビジョンがあります。
当然、フルスペックハイビジョン対応ディスプレイの方が、細かい部分の表現力は高くなります。
40インチを超える大きさになると細かさが欲しくなるので、フルスペックハイビジョン対応の製品を選ぶべきでしょう。
これからのホームシアターを考えると、フルスペックハイビジョン対応ディスプレイが必須となります。

プレイヤーとの接続はHDMI端子が基本になりました。
デジタルで信号を伝送するので劣化が少ないという特徴がある上に、ほとんどのディスプレイで標準装備となったからです。
現在1440p(Ver1.3a)の規格が最新ですが、フルスペックハイビジョンの解像度だけなら1080p(Ver1.2)の規格でカバー出来ます。
基本的に、ディスプレイの性能に応じた規格が採用されているので、Verについては、ほとんど気にする必要はありません。

D端子の場合、インターレース方式でのハイビジョン映像を転送するにはD4又はD5規格が必要で、フルスペックハイビジョンにはD5規格が必要です。
インターレース方式よりプログレッシブ方式の方がチラツキが少なく画像が安定するので、DVDを楽しむ場合はインターレース方式で接続しましょう。
ただし、DVDは規格上D2規格に準拠した信号で記録されているので、DVDの使用が前提ならD2端子があれば十分です。

最新の大画面ディスプレイの場合、HDMI端子やD4又はD5端子は標準装備されています。
しかし、古いディスプレイにはHDMI端子が無いものもあるので、新しく購入する場合には注意が必要です。


では、液晶方式とプラズマ方式の違いついて考えましょう。
液晶ディスプレイ(液晶テレビ)は最大で65インチサイズ程度です。
液晶は、色の発色が鮮やかで明るい点と、プラズマ方式より消費電力が小さい点が特徴です。
短所は残像が目立ちやすく、黒色部分の再現性に劣ることです。
斜めから見たときに色が浮いてしまう点については、急な角度から見ると映像がゆがんでしまってまともに見れる状態ではないので、特に気にする必要はないでしょう。

このような液晶方式の欠点はかなり改善されてきているものの、プラズマ方式にはまだ及ばないことも事実です。
液晶パネルの応答速度は映像の立ち上がり時間を表示しているだけなので、残像時間とはあまり関係の無いデータです。
残像が8msecであれば立ち上がり時間を含めても毎秒62枚表示できるので、最新の機種なら残像が気になることはありえないからです。

また、液晶では毎秒60枚の画像で作られる映像を、毎秒120枚の画像を表示する事で映像の速い動きに対応する技術も多くの機器で採用されています。
さらに毎秒240枚の画像を表示するディスプレイもありますが、ここまでいくとちょっと過剰な気もします。
この倍速技術は、処理に時間がかかり、音と映像の再生に多少ズレが生じます。
音と映像のつながりを重視する場合には、この機能を止める必要もあるかもしれません。
(実際、映像の表示時間にシビアさが要求されるゲームモードでは、この機能を止めています。)


プラズマディスプレイ(プラズマテレビ)は実用上65インチから37インチ程度です。
100インチを超えるものもありますが、搬入路と大きさと重さと消費電力の点で事前調査が必要になります。
プラズマ方式には、明るいところから暗いところまでを段階的に表現する能力である階調表現力に優れている点と、点滅の反応が早いので動きの激しい映像が得意だという特徴があります。
また、斜めから見ても明るさや色の変化が少ない点も長所です。

短所は、常に微弱に放電している為に、真っ黒を表現しにくい点と消費電力が大きい点です。
また、明るい部屋では明るさが不足する場合もあるので、プラズマテレビを明るい部屋で見る場合などには、色が地味に暗く見えてしまう場合もあります。
ですから、プラズマディスプレイを楽しむ場合は、部屋を暗めにすることが上手い使いこなしとなるのです。


ディスプレイ選びのポイントは、欠点が気になるか否かという点が一番問題になります。
テレビを気楽に楽しむことを重視する場合には、プラズマディスプレイでは地味に暗く感じる場合があります。
動きが早い映画やスポーツなどを楽しむ場合には、液晶ディスプレイでは残像が気になる場合も多くなります。
このような短所をどこまで許せるのかが、ディスプレイ選びのポイントになるのです。

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                                                     2009年2月20日更新

    

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